8月刊『初恋』2冊の裏話。
こんばんは。10月に入ってから体調がよく、概ね毎日元気に仕事ができていて、すごく幸せな気分です。
9月はなんだったのだろう……やっぱり夏バテなのでしょうか。
ここ数日は気温がぐっと下がり、毎日うきうきしています。犬みたいになってまいりました。
順調に進めているとはいえ、今月は7月と9月に遅れてしまった分を取り戻さなければいけない一ヶ月なので、残り10日もめきめき頑張りたいです!
そんなこんなで、完全に時期を逸してしまい、今さら誰も興味がないかもしれないな……と思いつつ、自分の中で恒例にしていたので、2冊まとめてですが、8月刊の『初恋相手は神様、旦那様』『初恋ウエディング』の裏話でもしてみたいと思います。
『初恋相手は神様、旦那様』
モフものが書きたいんです、とお話ししたら、「それじゃあ攻をモフで!」ということになって、できたお話です。いろんなパターンのモフを考えたものの、私がどうしても犬が好きなので(笑)結局犬神様になりました。真純は大神の相手ならどんな人かなあ、と考えているうちに自然と顔が見えてきた子です。
神様に好かれる、って昔話や神話を見ても、人間として幸せかどうかは微妙だなあというお話があったりするので、「いやいや幸せにならなくちゃ!」と思っていたのですが、真純は大神さんがいてこそ幸せになれそうなのでよかったです。
真純に一番近い「仲良しさん」な浩も真純と一緒にぽんとできあがっていて、大神のほうは木村がセットでついていた感じです。
木村は「大神家に使える狐の家系」という裏設定があったのですが、本編とまったく関係ないのと、設定を出すだけの余力が(私に)なかったので、ほんとに裏設定になってしまいました。
浩は獣医とさらっと説明してありますが、彼は「動物にすごくなつかれる(イグアナとか)」ということになっていたのが、これまた本編に関係なさすぎて裏設定になっています。
なぜか友人からは木村が熱い支持を受けたので、きっと彼にも幸せな未来が待っているんじゃないかなと思います!
それにしても、攻が狼系(犬系)ってロマンしかつまっていないと思うのですがいかがでしょう……。
『初恋ウエディング』
実は、『箱庭のうさぎ』のプロットと同時に担当さんに提出したプロットが元になっています。いろいろ相談した結果、『箱庭』のほうを先に出すことになり、ありがたくも『箱庭』の評判がよくて『虹色』を出すことになったので、ちょっとあいだがあいてしまったのですが、結果的には憧れだった小椋ムク先生と組ませていただけることになって、とても幸せでした。
デビュー作の『はちみつハニー』が子供の出てくるお話だったので、いつかまた違うかたちで子供の出てくるお話が書けたらいいなあと思っていたのですが、一実とはまた違ったタイプのお子様・愁も、可愛く思っていただけましたでしょうか。
『〜神様、旦那様』のほうだと、たとえば大神、それから浩は生きるのが上手なタイプで、「はみださない」というか、ちゃんとしてる人だなあと思うのですが、『初恋ウエディング』ははみだしっ子だらけなお話です。
拓実はもちろんアレですし、攻の偉月もハイスペックのくせに残念で、久未子も一般的にみたらダメ人間だと思います。でも私はだめっこ好きなので(笑)そういう意味でも、すごく楽しく、のびのび書けた気がしています。
作中、拓実が指輪をいつ外すか、ということを担当さんとも(イラストの都合で)話し合ったのですが、そちらは結局本文には書きませんでした。「ここで」と決めた時期はあるのですが、今思うとそこじゃなかったような気もしていて、いつかSS書けたらいいなあと思ったり、思わなかったり。
あと、イラストというと、165ページに海に出かけたシーンがあるのですが、ここの拓実のパーカーは私のひそかなこだわりポイントなのです……。ちゃんと上まで閉めてあるんですけど、これは開けておくと偉月は絶対に不機嫌になるな!と思ったので(大事な拓実の身体を他人に見せるのはもったいない、という……)わりとガードがかたい感じになっております。
私の中では偉月は面白キャラなのですが、受けに対しては執着心を我慢できない攻が、普通のことまで「だめ!」ってなって過剰にガードするのがたまらなくツボなんですよね……腕まくりしたら止める、みたいな。
ということで、お話ができた時期は全然違うのに、はからずも設定が似ていてしかも同じ月に出ることになった2冊、それぞれちょっと違った気持ちで違った萌えを突っ込んで書いたんですよ、という訴えでした(笑)
どちらか片方でも、あるいは両方でも、楽しく読んで、満たされた気持ちになっていただけたら幸いです。
- 2017.10.20 Friday
- 作品あれこれ
- 22:53
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- by 葵居